役目と必要な資格について

災害支援ナースは、東日本大震災をきっかけに増加しており、日本全国の被災地で活動を活発化しています。災害支援ナースの役目は、被災者に適切な医療と看護を提供して健康レベルの維持に努めること、そして被災した看護師たちをサポートしながら心身の負担の軽減を行うことです。災害支援ナースの資格を取得するには、各都道府県看護協会が実施している研修を受けて登録することが必要となります。そして、資格にも個人資格と施設資格の2つが存在しているのが現状です。

個人資格の場合は、保健師や助産師、看護師免許を有することと看護経験が5年以上あること、被災支援に対して意欲的であることなどが条件となっています。研修内容は、災害支援ナースの基礎知識から災害医療と災害看護の実践、災害支援ナースの更新や再登録要件講習会などです。 施設資格の場合、個人を特定せずに臨機応変に災害支援ナースを選出するために作られたもので、施設の看護代表者が施設資格に申請することと定められています。

災害が発生すると、災害支援ナースには治療の優先順位を緊急度や重症度などから決定するための専門的な知識や経験が求められるでしょう。さらに、その後は被災者の健康状態の悪化や慢性疾患を防ぐ支援を行います。災害支援ナースは、急性期から慢性期、そして公衆衛生に関しての幅広い知識が必要です。特に災害発生時の急性期は、集中的な活動を行うためより専門的な知識と技術が求められます。